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金の葬儀用具一式

ルーム12、ショーケース156


金属
ペルー北海岸
チムー文化、帝国期(紀元後14世紀– 16世紀初頭)
ML100855

古代アンデスの冶金技術は、チムー文化において最盛期を迎えた。本展示は、世界中の博物館の所蔵品の中で、唯一存在するチムー文化の金製装身具一式である。僅かな証拠から、この装身具は泥の都市チャンチャンに埋葬された位の高い人物の装身具であったと考えられる。装身具は、為政者の最高権力と、太陽との関係を表している。

王冠と胸当ての縁には、羽毛が表現されている。羽毛は鳥、すなわち太陽に最も近づくことのできる存在である。 耳飾りには、チムーの為政者の顔が正面を向いた形で繰り返し表現されている。一方、肩当てには、為政者が斬首した首を持ち、正面を向いて立ち上がった姿が表現されている。 王冠と胸当ての羽毛部分は、ネコ科動物の顔と半月状の額飾りを持つ人物が、側面を向いて行進する様子が表現されている。